Japanese classes South London and Online
34 Sunderland Road, Forest Hill SE23 2QA
A-Level Japanese Information
Aレベル日本語情報
Aレベルの概要
Aレベルとは?
AレベルはイギリスのGeneral Certificate of Education(GCE)の中のAdvanced Level qualifications の通称。16歳から18歳が2年間の教育課程(Sixth FormまたはCollege)を修了する時に受ける資格。受験生は3-4科目を選び、Y12-13で学んで試験を受けます。教科の種類は多く日本語もありますが、主要教科以外は学校によって選択できるものが限られています。
Aレベルの成績は大学進学のための重要な基準です。合格(オファー)をもらうにはAレベルの成績が大学の入学条件を満たしている必要があります。大学進学に使われる資格や試験はAレベルの他にIBなどもあります。このページはAレベルの情報のみです。
Aレベル日本語の公式説明とサンプル問題
Exam Awarding Body (Exam Board)とは
試験問題の作成・採点などを行う機関。教科によって複数のExam Boardが微妙に違うカリキュラムとそれに基づいたAレベル試験を提供しています。学校が教科ごとに採用しているExam Boardを確認した上で試験について調べたり過去問を探す必要があります。Pearson Edexcel・AQA・OCRなどがあり、Aレベル日本語試験を提供しているのはPearson Edexcelだけです。学校にAレベル日本語試験の相談をするときに、「Exam board(イグザムボード)」はどこですか?と先生に質問されるかもしれません。学校はマイナーな教科の情報はあまりわからないので試験問題を手配する時のために知りたいのだと思います。学校の方が知っているのでは?調べればわかるのでは?と思うようなことを逆に保護者に質問されることがあります。概要や事務的な流れを理解していると受験生も学校もお互い安心です。
日本語 Aレベル試験はいつ?
Aレベルはどこで学ぶ?
一般的なAレベル教科は6th Form College(シックスフォームカレッジ:16-18才)と呼ばれる高校相当の学校やcollege (カレッジ:年齢層が広い)で学びます。シックスフォームカレッジはセカンダリースクールに併設されていたり独自の教育機関だったり形態はいろいろです。
日本語は受験者が少ないためコースを設けている学校は英国内に少数しかありません。学校外で勉強する人が多いです。グループレッスンの情報収集はmixbやGoogleサーチがおすすめです。個人レッスンの先生探しはJapan Foundation UKのチューターリストがいいです。
市販教材はある?
教育出版社の総合対策教材はありません。ネットにある過去問などでASやA2と書いてあるものはA-Levelが2年コースだった時代のものです。昔は前半1年目の終了試験がAS、2年目がA2と呼ばれていました。内容自体は現在のA-Level学習の役に立ちます。
日本語の先生が運営している貴重なウェブサイト。Aレベルの自由研究・文学・映画の教材がダウンロードできます。
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Japan Foundation UK GCE(A-Level) Resources
読み物や漢字教材などが紹介されています。GCEはA-Levelの正式名称General Certificate of Educationの略称です。
どこで試験を受ける?
所属している学校に連絡します。学校外で勉強して試験だけ校内で受けたい人のことを個人受験(Private Candidate)といいます。Aレベル日本語をPrivate Candidateとして受けられるか確認してください。Aレベル日本語にはスピーキング試験がありません。その点を強調すれば在学生の受験を引き受けてくれる可能性が高いです。もし断られた場合はA Levelの試験会場をネット上で探します。
日本語Aレベル試験の費用
学校内で受験できる場合は学校が負担してくれると思いますがご確認ください。学校外の試験会場で受ける場合は申し込み時期にもよりますが£300ぐらいです。
試験での辞書の使用
辞書や資料の持ち込みはできません。
スピーキング試験
Aレベル日本語にはありません。GCSEのような試験官探しは不要です。
AS試験
Y12の終わりに受ける試験。一部の科目にはありますか全体的にはなくなってきており、日本語もAS試験はありません。昔、AS試験があった時代はAレベルがY12で受けるAS試験とY13で受けるA2試験の2段階に分かれていたので、教材や古いパストペーパーにはASやA2と書かれたものがあります。
Aレベル日本語の申し込み 1
Y12が始まったらすぐに学校に意思を伝えます。学校で受けられると言われたら受験生本人がUCASというシステムから申し込みます。UCASのAレベル日本語申し込み時期は試験を受けたい年度の秋以降です。
Aレベル日本語の申し込み 2 (UCAS)
UCASとはUniversities and Colleges Admissions Serviceの略で、イギリスで大学進学申し込み窓口になるオンラインサービスのこと。Aレベル日本語試験はUCASで申し込みます。受験生が自分で手続きを行わなければならないので、Y13の人は学校で説明があると思います。
大学進学希望の人はY13の10月から1月にUCASのアプリケーション手続きを行います。具体的にはAレベルを受験する科目を入力し、希望の大学やコース名、パーソナルステイトメントなどもフォームに書きます。Y13で日本語を受ける人はこの時にメインの教科と一緒に日本語も申し込みます。学校は各教科のPredicted GradesをUCASに入力します。日本語はチューターの先生にPredicted Gradesを聞きます。
Y12で日本語Aレベルを受ける人は?
日本語試験の申し込みは本人がUCAS で手続きします。Y12の人は日本語試験以外の部分は記入しません。申し込む時期は秋から1月。Y13の場合は10月ごろから早期アプリケーションが必要な大学があるのでいろいろなことを早めに進める学校・受験生がいます。でもY12の場合はUCASの締切日である1月末までに日本語試験を申し込めればよいのではないかと思います。詳しくは学校に聞いてみてください。
日本語のグレード予測
Y13で日本語のAレベル試験を受ける人はUCAS の手続きのためにグレード・プレディクション(予想の成績/Predicted Grade)が必要です。日本語の先生に判定してもらい、学校に報告してください。学校からグレード・プレディクションを聞かれる時期はY13の場合は10月から12月です。
Y12の受験者も学校からグレード・プレディクションを聞かれます。日本語の受験を許可するために聞いているのか、UCASに必要なのかは未確認です。日本語の勉強を始めたばかりの人は12月ぐらいまで待ってもらえるといいと思います。
モックテスト
レッスンを受けている人はPredicted Grade(UCAS に必要)は日本語の先生にお願いしますが、判定のためにレッスンで本物のモックテストをすると2時間半の試験を3回する時間が必要になります。フルに行うのは難しいかもしれません。先生はパストペーパーを部分的に活用しながら経験に基づいた方法で判定することでしょう。課題が大切な教科なので宿題の提出内容も判定材料になるかもしれません。
モックテストはパストペーパーを宿題や自習課題としてもらうケースが多いと思います。また、Pearson Edexcelのウェブサイトからダウンロードできるので自分で取り組み、採点を先生にお願いすることもできると思います。
家庭学習だけで挑戦できる?
GCSEが8/9で日常的に日本語を使っている人はある程度可能です。A以上を目指す場合は試験内容についてガイダンスを受けたほうがいいです。自習で行う課題が多いため、対策学習中に適切なフィードバックをもらうことも大切です。数回の個人レッスンを検討してはいかがでしょうか。UCASのGrade Predictionをどうすればいいかも学校に相談が必要だと思います。
GCSEとAレベル日本語試験はどう違う?
GCSEの日本語は義務教育の中の外国語です。保護者の方にも中学時代に学んだ英語を想像してもらうことができます。Aレベルの日本語はリサーチが含まれ、語学力だけの試験ではありません。
Aレベルの作文では社会問題のテーマや文学作品を事前に選び、試験勉強の一環として授業やネットの記事でしっかりと知識を得る必要があります。試験では自分が事前にリサーチした内容に触れながらエッセイを書くことが求められます。これを聞いておもしろそうだと思う人にAレベルの日本語をおすすめします。当日に試験問題を見て高度な日本語力を使って書くだけでは高い点数は取れません。
GCSEはスタート時の日本語力が高い生徒さんの成績は予測しやすいです。しかし、Aレベルはお子さん自身が課題を遂行して進める教科です。お子さんがどのぐらい日本語に時間をかけられるのか、指導内容を活かしてレッスン外で課題を遂行できるのか、先生にもスタート時には予測ができません。
GCSEの日本語を受けていないが可能?
所属している学校で日本語Aレベルを受ける場合は学校の判断になります。Aレベルの教科選択はGCSEが6(学校によっては7)以上であることが一般的な基準です。良い成績が期待できる場合はGCSEは受けていなくても許可してもらえると思います。一般の試験センターで受験する場合は費用を払えば誰でも受けられるのではないでしょうか。
2026年夏からの変更
一部の問題で設問言語は日本語から英語に変わります。受験者の負担を減らす目的で、英語が第一言語の受験者は楽になります。相対的には成績にあまり影響がなく、受けたい年度を決めるポイントになるほどの変更ではないと思います。
Aレベル日本語の廃止を回避
以前にAレベルの外国語の選択科目を縮小する動きがあり日本語も廃止になる予定でした。幸い、継続を望む先生方の署名活動により廃止の危機を免れました。詳しい記事はこちら。
Aレベルの教科選択
Aレベルの教科の選択
Aレベルは通常、行きたい大学のコースに関連のある3教科を選びます。1、2教科は指定されており、3教科目は何でもよいケースなどがあります。中には4教科選択する人もいて、試験まで4教科の勉強を続ける人、途中で自分に合っている3教科に絞る人がいます。科目の選択において、繋がりの強い2教科+アートや外国語を1教科という組み合わせはとても一般的です。ここに日本語を含めるのはどうなのかという疑問については下の方に書きました。日本語を受ける人は合計4教科にしている人が多いように思います。
大学の入学条件例:3教科
Entry Requirementと呼ばれる入学条件は下記に各大学のウェブサイトに掲載されています。大学名・コース名・入学条件(Aレベルの3教科の合格に必要な成績)・Aレベル必須教科が書かれています。コースに関連が高い教科を2つ勉強した人への配慮も大学によってはあります。
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シェフィールド大学 コンピューター科学コース
A*AA (Mathは必須)もしくはAAA(MathとComputer Scienceが必須)
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ヨーク大学 心理学コース
AAA (理数系から1教科必須、できれば2教科。ここでの理数系教科とは物理・化学・生物・数学・高等数学・心理学と指定されている)
指定のない教科は自由に選べます。
日本語を3教科の中に含める
私の教室からAレベル受験生を送り出したのはまだ2回です。今までの生徒ではいませんでしたが、上記のように指定のない教科の枠があるわけですからAレベル3教科に日本語を含めることは有効だと思います。ただし、心配もあります。
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ネイティブ(学校の授業を受けていない受験生)なので大学に選択を認めてもらえないかもしれない
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ネイティブなので高成績でも大学への印象が弱いかもしれない
申し込む全ての大学に確認が必要です。日本語でも良いと言われた場合も勉強は難しいので緊張すると思いますが、それがお子さんに最良と決まったらぜひがんばってください。
大学の入学条件例:4教科?
3つ以上の教科について説明がある例を挙げます。3教科以上でなければいけないという意味ではありません。特にこういう説明がない大学やコースのほう多いです。ネイティブの日本語受験が有効かは大学に問い合わせる必要があります。
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バース大学 社会学コース
AAA (指定無し)もしくはABBB(MathかStatisticsは必須)
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ケンブリッジ大学 美術史コース
A*A*A or over (指定は無くお勧め教科として紹介)
History・ History of Art ・ English (language or literature) ・Languages・Art & Design・ Mathematics
4教科目に日本語を選択する強み
例えば入学条件BBBの大学があったとします。試験結果がBBCの人は条件に満たなかったので不合格(実際には大学の判断、各年度の応募者状況で違います)になったとします。このような時もし日本語の試験も受けていたらどうなるでしょうか。BBC+C(日本語)の人はもしかしたらオファーをもらえるチャンスがあるかもしれません。BBC+B(日本語)だったら総合でBBB以上なので合格になるのではないでしょうか。入学条件にAが入るような大学でも同様のことがあるかも・・・。過去の生徒たちには日本語以外のことは特に聞かないためケーススタディはありません。私の想像で恐縮ですがご参考に。
Aレベルの3教科+日本語を学んでいる人は一定数います。事前に確認が必要ですが、ネイティブであっても受験に有利になる大学やコースがそれなりにあるのだと思います。ぜひ大学にお問い合わせください。
一方で、大学受験者の大多数は3教科で申し込むのが現実です。Aレベルは各教科の勉強が本当に大変だからです。4教科目の日本語は大学受験に有利だからというだけでなく日本語を学びたいというモチベーションがある人が選択しています。
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Aレベル各教科の勉強は大変
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Aレベル日本語の勉強も大変
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4教科目に日本語を勉強すると大学の選択幅が広がったり合格チャンスが増える可能性あり
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日本語を途中で中止しても他に3教科あるならAレベル受験にはあまり影響がない
がんばってください。
UCASポイントとグレード
A *56 A 48 B 40 C 32 D 24 E 16
大学受験の申し込みは英国でUCAS Applicationと呼ばれAレベルの成績がUCASポイント(Tarrif Point)という数字に換算されます。Aレベル以外の大学受験方法もあるためポイント制度で統一されているようです。通常の3教科に加えて日本語のAレベル試験を受けたらポイントが上がると考えられます。
しかし、Aレベル受験者の場合は大学が一番に見るのはメイン3教科の成績です。例えば、C4つの人やC2つ+B2つの人は、B3つの人よりUCASポイントが高いですが、入学条件がBBBの大学に確実に行けるのはB3つの人です。B2つ+C2つの人にはもしかしたらBBBに近い総合力があると見てもらえるかもしれません。でもそれはUCASポイントというより成績に対する判断であると巷では言われています。もちろんUCASポイントが重要な場合もあると思います。
ご心配・質問
保護者の方のご心配
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勉強はどのぐらい大変か
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大変さに見合う結果が得られるか
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他の教科に集中したほうがよいか
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GCSEは9。準備1年でY12で受けられるか
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Y13で受けたいが他の教科と両立できるか
お子さん自身にモチベーションがあるのが何よりすばらしいことです。日本語を選択した場合は確かに大変ですが、やる気を信じて見守っていただくのがよいと思います。学習習慣のサポートなどは大変ありがたいです。でも、心配しすぎてご家庭のストレスになったりするのはよくないのでできるだけ他の教科と同じように考えてください。私の思うことを紹介します。
勉強時間
学校でAレベル日本語を選択できる場合、週に6時間程度の授業を受けます。日本語を個人レッスンなどで対策する場合の学習時間はネイティブ受験者でもリサーチ課題や文学の分析課題等があるのでレッスンと自主学習を合わせて週3時間ぐらい必要です。
大変さに見合う結果が得られるか
始める前の参考になるものを考えてみました。
GCSEの成績を基にした政府のガイド
5=C、6=B、7=A、8&9=A*
私はこの目安は楽観的だと思います。日本語が8/9だった人でも必ずA*になるとは言えません。学校で6時間勉強する教科と同じように考えるわけにもいきません。
私の独断によるGCSEからの目安
GCSE 7→Aレベル目標 DからB (2年間)
GCSE 8→Aレベル目標 CからB (1年間)BからA(2年間)
GCSE 9→Aレベル目標 BからA (1年間)AからA*(2年間)
以上は週1の日本語レッスンに出席し課題にしっかり取り組んだ場合です。もちろん、本人の熱意と努力などにより、この基準より上または下になることもあります。
優秀なネイティブ受験者が多い教科なので成績を意識しすぎると気持ちが苦しくなります。大学受験の一般的な感覚としてAはすばらしい成績、Bもよい成績です。
他の教科の勉強時間が減るのはよくないか
始めてみるまでわからないことですから不安だと思います。そこで、Y12の学校の試験時期を節目にするのはどうでしょうか。学校で大きな試験があった後でお子さんに「日本語をこなせる余裕や計画性があったか」「スクールレポートをもらった時に日本語が悪影響だと思ったか」など聞き、判断してもらうことをおすすめします。
Y12で受けるか迷う
Aレベル試験の申し込み(UCAS Application)はY12の夏に試験を受ける場合、締切が1月下旬です。1年で準備したい場合はこのスケジュールに合わせて12月にレビューを行うのはどうでしょう。逆に言えば秋から12月までは悩まずに勉強に集中したほうがいいです。軌道に乗れたら、そのままがんばって夏まで行けると考えていいのではと思います。
冬休み明けになっても不安があるようでしたら2年対策への切り替えをおすすめします。2年目にもっと不安になってやめ、貴重な時間が無駄になってしまう可能性を1年目からお子さんが心配している場合や、他の教科との両立がプレッシャーになる場合は日本語を続けるのは難しいのではないでしょうか。
Y12で終えておくとよい点はY13のときに他の教科に集中できることと、大学から仮オファーをもらった後に志望校を2校選ぶ段階があるのですが、この時点で日本語の結果が出ている人は検討材料になるかもしれません。
Y13で受けたいが他の教科と両立できるか
2年間のAレベル日本語準備が必要で、お子さんが挑戦したい場合はぜひがんばってみてください。学校のポリシーで日本語をY12で受けることができず、Y13で日本語を含め4教科の試験を受ける受験生はいます。計画的な勉強が必要ですが、決して誰もやらないことではありません。
教室のAレベル受験生
Y13: 2024年1名・2025年1名・2026年2-3名
Y12: 2023年1名・2024年 1名・2025年2名
今のところ両立困難なことを理由にY13になってAレベル日本語を中止した人はいません。教科の選択によってプロジェクトワークが多いと多少両立しやすい(または逆も)などあるかもしれません。
Aレベル以外の日本語学習をY13まで続けた人も毎年数名います。Aレベル日本語を少し検討してやめた人たちはY12の冬から春ぐらいに受けないと決め、他の教科を優先しながら日本語を続けていました。
A*を目指すための準備期間
1年間の学習でA*を獲得する人もいますがGCSEが9でもかなり特別な存在です。日本語の先生は1年で受験したいと言われたらスタートに必要な力があるか判断し授業計画に集中します。1年対策で受け入れた生徒さんはB以上を目指せると先生がざっくり考えていると思われますが、それ以上を予測するのはこの時点では不可能です。
また、純粋に日本語が好きで、1年で終えるというよりは2年、可能な場合はそれ以上勉強している受験者もいます。結果的にA*などの最高成績につながりやすいです。ただし、GCSEは9、2年以上勉強してA*には届かないというケースもあります。準備期間は大きなポイントですがお子さんの個性や当日の体調や運も影響します。
お子さんがのんびりしている
最初の2ヶ月ぐらいはまず自然な学習の様子を見てみるのもおすすめです。予め時期を決めておいて日本語の先生に面談をお願いするのはどうでしょうか。その時に宿題とレッスンでの様子を聞き、そのままで目標に届きそうか客観的にお子さんにつたえてもらう機会になります。私の教室では先生はターム中、毎週のレッスンと宿題・課題のフィードバックに集中しています。また、お子さんは現地校の勉強や試験などもあります。お互いの忙しい時期が過ぎたタームの終わりごろに必要に応じて面談を提供しています。
作文を見て心配になった
GCSEでも宿題など家庭で見えるものに対して質問をくださる方はいます。日本語Aレベルの採点基準は受験者以外に簡単に説明できない内容であり、ネイティブ話者が読んで自然な作文でなくても満点近いこともあります。高得点になるポイントは他の部分にあるからです。先生は優先順位をつけながら指導していることでしょう。他の教科と同じような気持ちでお子さん自身に任されたことだとお考えいただけるとありがたいです。
試験の内容
試験の構成
試験は3つで、成績は合計点に対して与えられます。全体に占める配分によって1点の重みが調整されます。
Paper 1 2hs 30 min 40%
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Section A: Translation into English (20 marks)
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Section B: Reading (20 marks)
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Section C: Writing (research question) (40 marks)
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ポイント: Section C - 事前の「自由研究」をふまえた作文
Paper 2 2hs 40 min 30%
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Section A: Translation into Japanese (20 marks)
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Section B: Written response to works (literary texts) (45 marks)
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Section C: Written response to works (literary texts or films) (45 marks)
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ポイント: Section B/C - 事前の 文学・映画の学習内容をふまえた作文
Paper 3 2hs 15 min 30%
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Section A: Listening comprehension (30 marks)
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Section B: Listening, reading and writing questions (30 marks)
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ポイント: Section B - オーディオと文章で与えられる情報をまとめ、意見を書く
Paper 1 自由研究と
Paper 2 文学・映画分析
しっかりした事前準備が必須。私たちの教室ではこれらの対策から優先的に取り組みます。
自由研究の概要 Paper1-C
試験では生徒が自由研究(リサーチ)を行ったテーマに関連した読み物が用意されています。それを読み、事前に行ったリサーチの内容を踏まえて600~700字程度の作文を書きます。自由研究のテーマは4つの中から生徒が選びます。
(例) テーマ1: 「 家族関係や人間関係につき、3点について調べる」
3つのポイント:伝統的な家族構成・核家族・家庭内の人間関係
試験の時はこの3点に言及しながら設問への答えをエッセイにまとめます。
自由研究のルールと進め方
受験者自身が行うように決められています。他者のアドバイスを受けてはいけないことになっており、先生が事前に指導できる内容も一定までです。具体的な資料を与えることはできません。
先生は受験者が調べてきた内容に対するフィードバックを行うことで指導します。
家庭でのサポート(自由研究)
ルールがあるためリサーチの手つだいは控えてください。また、リサーチ中の疑問は受験者自身がどんどん先生に質問したほうがいいです。
Teachers must not:
• teach the content of the research subjects to students or provide sources.
Students must:
• initiate and conduct their own research, and develop their research skills when investigating their research subject.
If malpractice is found to have taken place, a penalty may be applied dependent on the circumstances and severity of the malpractice. For full details on malpractice, please see the section entitled Malpractice and the JCQ document Suspected Malpractice in Examinations and Assessments 2016-17.
(Pearson Edexcelの資料より引用)
文学と映画の分析課題 Paper 2-B&C
事前にレッスンで学んだ内容を踏まえながら、当日見る試験問題に答えて600-700字程度の作文を書きます。課題となる作品は受験生と先生で選びます。
文学の課題:「どんどん読めるいろいろな話」(全部)「キッチン」(「キッチン」1のみ)「窓際のトットちゃん」(全部)の中から1冊か2冊選んで勉強します。
映画の課題:「千と千尋の神隠し」「ディア・ドクター」「誰も知らない」の中から、文学が1つの場合のみ1つ選びます。
(例)キッチン (吉本ばなな)
(a) 桜井みかげが人のために料理を作ってあげることには、どんな意味がありますか。説明しなさい。
Explain what the significance is of Mikage Sakurai cooking for others.
OR
(b) 吉本ばななは、「キッチン」の中で、社会から外れた人の立場をどのように表現していますか。考察して、あなたの意見を述べなさい。
Examine how Banana Yoshimoto portrays people who are outside of mainstream society in "Kitchen".
Pearson Edexcel Sample Assessment Material issue 2 July 2024
ご家庭でのサポート(文学と映画)
課題の本を一緒に読んで話したり、映画を観たりしていただくことができます。お子さんがAレベルで学んだことを教えてくれる場合は考えをまとめるよい練習になります。
漢字
GCSE 200字 + Aレベル 400字
読める漢字を増やすことを優先しながら勉強し、作文で書く漢字は書き練習もしておきましょう。
漢字リソース:Japan Foundation UK A-Level Resources (A Level = AS+A2)
文法と語彙
Aレベルで学ぶべき文法や語彙はPearson Edexcel Specificationに指定されています。高得点の作文には必要な知識であり、レッスンの中で習得します。